いちまんのいいことば

すてきなことばあつめました

気持ち

上手く書けた、とも思えません。でも、精一杯書きました。逃げることなく、立ち向かいました。作中で、「僕」が命題に対してそうであったように。

こんなつらい話を、なぜ書くのか。その問いに明確な答えがないように、「僕」もまた、探していたすべての答えは得られなかったのではないか。そんな風に思います。ただ、それでも私は書きました。そしてまた、「僕」も……そんな風に、今は思えます。 ──紅玉い…

わたしたちは何かを作ったとたん、それを愛情こもった目で見るようになるといういうことがわかる。

創作者は、自分の作品を、専門家のおりがみに負けないほど立派なものだと思っていたのだ。創作者と非創作者のちがいは、おりがみという芸術全般に対する味方のちがいではなかった。むしろ、創作者が自分の作品に愛着を感じ、過大評価するようになったという…

自分が思う「らしさ」が、実はよそから借りてきた単なる空想にすぎないからである。

リーダーとは強い統率力と素早い判断力を持ちみんなから尊敬されるものである、なんてのは状況によってはまったく通用しない。 父親だって、夫だって、なんだってそうだ。 その人なりの答えが本当はあって、それを見つけ出すためにみんな四苦八苦してるわけ…

ホクロにこだわる自分自身が奇妙にも思えた

四〇年のつきあいがなければ、そのホクロを取ることには全く抵抗を感じないという確信があるにもかかわらず、なぜか、四〇年の年月にこだわっている。(中略)過去の自分にすがる気持ちなどはないと思っていたはずだが、このホクロをきっかけにまだ多少なり…

言葉を正確にやりとりするだけでなく、感情表現をうまく取り入れる方が、対話をスムースに運ぶことができる

また、対話内容が不明確な場合でも、感情表現からその対話の不明確な部分を容易に推定できることもあろう。「嫌い」と言われても、その時の言葉の調子や表情によって、本当に相手が嫌いと思っているかどうかは判断が大きく変わる。 ──石黒浩(『どうすれば「…

真剣に、すべてをなげうってでも、戦う決意。

その有無が、戦いに至るまでの過程で様々な蓄積の差を生み、戦闘のあらゆる場面、特に窮地においてほんの少しずつでも作用し、結果として勝敗にすら少なからぬ影響を与える。(中略)言ってしまえば、「心構え」の強固さにおいて、彼らに遅れを取ってはいな…

仕事場にものを置きたくないのは、仕事に集中したいという気持ちもあるからです。

パソコンをインターネットにつなげているとよけいなことに目が向いてしまう。 携帯電話も辞書がわりに使えて便利だったんですけれど、ついついインターネットにつないだりして遊んでしまいます。 私にも人並みの好奇心というものがありますからね。 それは、…

苦しく、悲しく、悩みが尽きない時間。でもそれも、必ず終わるときがやって来ます。

だから、負けないで、と祈ります。勝たなくてもいい。ただ、負けないで。 ときには、折れることが強さだったりします。逃げることが勇気だったりも。そうやって、いつしかふと、苦境が遠くへ去っていることに気づける日が必ず来る。 ──角埜杞真(『トーキョ…

今のあなたが「できないこと」や「思わずしてしまう、やめられないこと」に、罪悪感や劣等感を持たなくていいのです。

「未来の自分が、できるようになりたいこと」ではなく「今の自分が無理なく(がんばらずに)できること、やりたいこと」と「人に頼まれなくても、放っておかれても、してしまうこと」を、どんどん、していってください。 そうすれば、おのずと「自分が、他人…

自分で「私は運がいい」「人生、快調」と本気で思えている人は、いま目の前で起きていることを楽しめて面白がれる人です。

生きていれば「予定どおり」「計算どおり」にいかないことは起こります。 その時に、何が起きても「悪いことが起こった」とは思わずに、つねに事態を良いほうにとらえて、味わって、それが自分に与えてくれる意味を感じ、受け入れる。 その方が、物事はうま…

感じてはいけない「ダメな感情」なんて、ないんです。感情に良いも悪いもありません。

苦しい感情が湧いた時は、よけいな考えをめぐらせたり、自分を責めたり相手を責めたり、卑屈になったり自己正当化したりせず、ただ自分の感情を「感じきって」みてください。 原因や、未来・過去のことなどを考えず、ただ怒り、ただ悲しんでみてください。 ─…

恋が「相手への欲望」であるのと同じように、ナルシシズムは「自分への欲望」です

ナルシシズムも必要なだけ持ちながら自己受容しているのが「生きていきやすい人」です。ナルシシズムが完全にゼロの人は「生きがい」がなくなってしまい、きっと生きていくことができません。 だからナルシシズムは、あるのは仕方がないし「あっても、いい」…

胸騒ぎがしたら、引き返す勇気も持っていたい

僕は、幸いぎりぎりの土壇場で引き返した。あれほど精神的に追い込まれていたけれど、とどまる勇気を持てたのは幸運なことだったと思う。独立して大きな投資を決意するのは大変なプレッシャーだ。だが、つまらない見栄で棒に振ってしまいかねないのは、自分…

会社側にないんですよね、彼女たちを受け入れられるだけのゆとりが

ウチの会社、私が入社したころも、決して景気がいいわけではありませんでしたが、今よりは幾分ゆとりがありました。(中略)それが今は、入社と同時に即戦力を求められてしまう。(中略)それって可哀相だと思いませんか? せっかくゆとりを持って育ってきた…

「愛する」とは「消えてほしくない」ということなんだ!

「愛してる」なんて私たち日本人はふだん絶対、言わないよね。こっ恥ずかしくて。かの夏目漱石は「I LOVE YOU」を「月がきれいですね」と訳したとか。なるほどな~。 ──なかもりあきお(『世界から猫が消えたなら』解説より) ※注意。若干本のネタバレあり。

叱責を含む「暴力」は、人間としての未熟さを露呈するコミュニケーションである。

あなたは未熟な人間を、「尊敬」することができますか? あるいは暴力的に威嚇してくる相手から、「尊敬」されていることを実感できますか? 怒りや暴力を伴うコミュニケーションには、尊敬が存在しない。それどころか軽蔑を招く。叱責が本質的な改善につな…

誰かを特別扱いするためには、誰かを精神的にこっそりと足蹴にしなくては成立しないのだ。

特定の誰かを愛することと、八方美人は両立しない。 基本的には同心円の環を想像すればいいと思う。中心の円にいくほど大事な人たち、外側の円にいくほど遠い関係の人たちという風に。 なんとなく交友関係にある人たちをそこにマッピングさせていくイメージ…

恋愛関係を継続していくためには、"自分が自分らしくいられること"と同時に、"相手が相手らしくいられること"が重要になってくる。

人はみな自己中であることを大前提として、自己中を乗り越えようとする先に本当の恋愛関係があるのだ。 ──桐谷ヨウ(『仕事ができて、小金もある。でも、恋愛だけは土俵にすら上がれてないんだ、私は。』より) 「自分が自分らしく」と「相手が相手らしく」 …

ちなみに、俺は"辛くてやりきれないときの発散の場としての女子会"は否定しない。

本当につらいときに「とにかく吐き出したい」という心情は理解できるし、憂さ晴らしをするべきだと思うから。 正論だけが人の気持ちを救うわけではないし、メンバー間で"憂さ晴らしのローテーション"をまわしていけば全員がハッピーになれる。 ──桐谷ヨウ(…

みんなが「良い」「悪い」を判断するのは、物事を占める割合が、どちらがどのくらい多いのか、それだけなのだと思います。

境目はグラデーションになっていて、人によって許容範囲が異なります。 その割合をしっかり見たうえで、肯定や応援が正しい、と、自分が思えるのであればそうすればいいし、割合を自分の目でしっかりと見た上でしないほうがいいと思えば、勇気をもって「しな…

自分に起こること“よかったこと”に注目するのだ。

「自分はいつも運が悪い」「ついていない」と言う人は、実は自分に起こった悪いことばかり覚えていて、良かったことを忘れてしまっている。悪かったことばかり覚えていれば、また悪いことが起こるような気になる。それでは自己暗示と同じだ。「どうせうまく…

周りがいいと思うを基準にしているのか、自分のちゃんと軸ができた上で良い悪いの判断をしているのか。というところはすごい気になります。だって、幸せの尺度だって全然違うわけじゃないですか。

何で自分が恋愛したいのかとか、その動機を因数分解することが大事だと思うんですよ。自分がやろうとしている恋愛のプランニングが本当に自分に合っているかどうかってのは、動機を細かく見つめ直して行かないと見えてこないと思っています。 ──勝部元気(「…

僕は「イヤな気分」になることが嫌いではありません。むしろ、わりとスキ。いや、時と場合によっては大スキといっても過言ではありません。

イヤな気分になるということは、どこかで自分に深く関わっている。まったく何も関心がなく、自分と考え方が違うだけなら、イヤになる以前に、ただの「つまらないもの」としてスルーされるという成り行きです。 ──楠木 建(「ハーバード・ビジネス・レビュー…

心配は一種の悩みです。そして一人で悩むことはあまりいいことではありません。

心配なことを他人に打ち明けて、話を聞いてもらうだけでも、意外に心がすっきりするものです。この時、あまり心配症の人に打ち明けるのはオススメではありません。その人が自分以上にそのことを深刻に捉えて心配していたりすると、こちらも相談する前以上に…

「恥ずかしい趣味を持っている人」と「恥ずかしい人」は別、ということです。

一人前の人間が、多少恥ずかしい部分を持っていたところで、それはその人の一つの個性にすぎない。例えば未だに逆上がりができないとか、焼き魚を食べるのが下手だとか、靴下は毎朝右から履かないと我慢できないとかいうのと同じことだ。時には恥ずかしがっ…

生半可な気持ちではプロフェッショナルになれない時代に突入しているのです。

誰もがプロフェッショナルと認めるような水準の人とプロジェクトを共にすると、「何としてもこの仕事をやり遂げたい」という気持ちの強さに驚かされます。それは一種の狂気をはらんでいると言っても過言ではないほどです。やはり、生半可な気持ちではプロフ…

本当に何においても価値が相対的にならない様に意識する事。

例えば「知り合いの中だとマシだから」「選べる企業の中だとマシだから」とか周りとの相対で良さを感じるんじゃなくて、絶対的な観点で良いと思える点が無い人、無いもの、無い組織とはとにかく関わらない事。大変かもしれないけどろくな事にならないから選…

人間全部に共通する特徴は、孤独ということ

人の心にある愛の謎はけっして解くことはできないけれど、それでも部分的にはわかることもあります。男も女も、老いも若きも、善人も悪人も、つまり人間全部に共通する特徴は、孤独ということ。そして猫とちがって、人は一人でそれに耐えられるだけの強さが…

知性で本能を抑えなくてはいけません。

ケースは猫を守るためのものと納得して、安全に旅行できることを喜びましょう。あなたが外に出られないということは、中に入ってくるものもないということ。つまりケースの中の猫は、穴にかくれたねずみと同じくらい安全です。(中略)猫ケースだろうと籐の…

けっきょく猫は自分の暮らしを自分で選べばいいということ。気にいらなかったら、逃げちゃえばいいのです。

昔、私が知っていたあるひとりものの男性は、どこにいくにも猫といっしょでした。(中略)どこにでも猫を連れてあるいて、まるで猫と結婚しているようでした。じつはこの猫は、この暮らしを気にいっていたんです。とっても不自然な暮らしで、私だったら一日…