考え方
天才の本質とは、その精神性そのものにあるのだと思う。 技を窮めるには努力が要る。その多くは苦痛をともない、だからこそ努力に対する自負が自信となる。武術の修行は単に技を修めるだけではなく、流儀の秘奥に辿り着くまでの道で心をも鍛えるものだ。少な…
「朝9時に来い」とか「夜10時まで働け」と言われれば、言われた通りやっとけばいいだけで、実は楽なんですよ。何も考えなくていい。 (中略) 「好きに選んでいい、でもそれは選んだあなたの責任ですよ」ということですから、結構厳しい。これを「自立」って…
始まりを探すことは不可能に等しく、また、無意味なことだった。 なぜなら、間違いを正すことはもうできない。 人生にやり直しなど利かないのだ。 ──首藤祐貴(『クロクロクロック 結』より) まぁ、首藤祐貴よりはやり直しが利くと思うけどね。なんせこの人…
僕は母さんにかける一本の電話よりも、目の前の着信履歴にかけ直すことで目いっぱいになっていた。本当に大切なことを後回しにして、目の前にあるさほど重要ではないことを優先して日々生きてきたのだ。 目の前のことに追われるほど、本当に大切なことをする…
恋には必ず終わりが来る。必ず終わるものと分かっていて、それでも人は恋をする。 それは生きることと同じなのかもしれない。必ず終わりが来る、そうと分かっていても人は生きる。恋がそうであるように、終わりがあるからこそ、生きることが輝いて見えるのだ…
あなたはいま、自分の目で見て、自分の耳で聞き、自分の心で感じようとしている。だから子どもたちの関心事について「下劣」だの「醜悪」だのという言葉が出てくる。 ──哲人(『幸せになる勇気』より) 相手の立場で物事を考えましょう。相手の嫌がることは…
蟻のコロニー(巣)の中には働き者の蟻と怠け者の蟻がいて、怠け者蟻の割合は常に2~3割になっているそうです。(中略)2割の怠け者蟻がいる理由、それは蟻のコロニーの場合、外敵(蟻の天敵)から攻撃を受けた時に緊急対応できるよう温存しているというので…
氷室小路「いつの間にマンガ編集者を辞めてカウンセラーに転職したんだ? 我々は売り上げを競うビジネスマンだ。『感情』なんて目に見えないものではなく、『数字』という目に見えるものを追うべきなんだよ」勅使河原「そんな考えでは破綻するぞ。目先のこと…
自分の首を絞めないために、自分が作り出している拘束を緩めることを覚えてみてもいいんじゃないかな(ちなみに俺はやりがちなのですが「ま、いっか」の配分を多くしすぎると社会生活に支障をきたすので、用法用量をお守りください)。 ──桐谷ヨウ(『仕事が…
よく「事実は存在しない。その人の解釈があるだけだ」と言われるように、自分の解釈は経験する物事全てを塗り替える力を持っている。 同じ物事を切り取る精度や感性が腐っていたら、何も感じることができなくなってしまう。だから、これを磨くことがその人の…
飛行機も原発も新しい技術です。この本では、過剰な心配はあまりよいことではないと繰り返してきました。それと矛盾するようですが、新しいものを導入する時には、こういう慎重さも必要なのかもしれません。リスクがあっても新しいものを導入したい人と、心…
そうだとすれば、お金や時間は目の前にあるたったひとつのリスクを下げるために使うのではなく、自分に降りかかるかもしれないリスクの「合計値」を下げるために使うべきなのです。 ──島崎敢(『心配学』より) 食品添加物は体に悪い。だから無添加しか食べ…
しかし、心配なことを避けるのか、気にしないのか、敢えてやってみるのかなど、私たちは日々、否応なく選択を迫られます。間違った選択をしないためには、なるべく正しい知識があったほうがよさそうですが、一人でたくさんの専門知識を身につけるのは現実的…
一人前の人間が、多少恥ずかしい部分を持っていたところで、それはその人の一つの個性にすぎない。例えば未だに逆上がりができないとか、焼き魚を食べるのが下手だとか、靴下は毎朝右から履かないと我慢できないとかいうのと同じことだ。時には恥ずかしがっ…
さて、ユーザーが複数になると必然的に仕事が増えてくる。トラブルの種はどこにでも転がっているものだ。しかもよくよく考えると自分で蒔いた種子だったりすることもある。 ──伊藤雅俊(『UNIX日記』より) 最初はまぁいいか、って思うんだよね。こんな感じ…
お給金が入ったのでくだらないものを買ってやろうと思ったんだけどVDTフィルタと98のバリアブル800カウントマウスを買ってしまった。あんまりくだらなくなかった・・・負けた・・・ ──伊藤雅俊(『UNIX日記』より) もう20年以上も前の本なので、そもそもこ…
「有り得ない仮定をするんじゃないよ」カズラは酒の入った水筒に口を付ける。「『最高』ってのはね、自分に与えられた可能性を最大限に活かして得た結果のことなんだよ。無い物ねだりをすることじゃない」 ──カズラ(『レトリカ・クロニクル 香油の盟約』よ…
例えば「知り合いの中だとマシだから」「選べる企業の中だとマシだから」とか周りとの相対で良さを感じるんじゃなくて、絶対的な観点で良いと思える点が無い人、無いもの、無い組織とはとにかく関わらない事。大変かもしれないけどろくな事にならないから選…
ケースは猫を守るためのものと納得して、安全に旅行できることを喜びましょう。あなたが外に出られないということは、中に入ってくるものもないということ。つまりケースの中の猫は、穴にかくれたねずみと同じくらい安全です。(中略)猫ケースだろうと籐の…
昔、私が知っていたあるひとりものの男性は、どこにいくにも猫といっしょでした。(中略)どこにでも猫を連れてあるいて、まるで猫と結婚しているようでした。じつはこの猫は、この暮らしを気にいっていたんです。とっても不自然な暮らしで、私だったら一日…
ただ攻撃したり批評したりばかりしておっては、自らの徳を傷つけ、人を殺す殺人罪に当たるようになる(しかし、正当なる批評や堂々たる攻撃をやめよ、と言うではない)。 要するに私は、半分でも、あるいは三分の一でもその人の長所を認めたならば、これを守…
我々の意識は、我々の肉体の中にある。そして我々の肉体の外にはべつの世界がある。我々はそのような内なる意識と外なる世界の関係性の中に生きている。その関係性は往々にして、我々に哀しみや苦しみや混乱や分裂をもたらす。 でも、と僕は思う、結局のとこ…
僕自身はこれらの作品を、とくにメランコリーや諦観に満ちた小説とも考えていません。僕としては、ごく自然な人間感情を、ごく自然に描いただけです。だからそんな風に質問されても困ってしまいます。 たとえばフローベルの『ボヴァリー夫人』は、メランコリ…
歳を取っていいことってそんなにないと思うんだけど、若いときには見えなかったものが見えてくるとか、わからなかったことがわかってくるとか、そういうのって嬉しいですよね。一歩後ろに引けるようになって、前よりも全体像が明確に把握できるようになる。…
僕らは腕組みをしたり、頭をかいたりするかもしれない。でも好むと好まざるとにかかわらず、それが僕らの住んでいる世界なのだ。僕らはその中で生きていくしかないのだ。そこからむりに出ていこうとすれば、僕らの行き先は「本当ではない場所」になってしま…
油で揚げられてキャベツの横に寝かされていないことを喜ぶ。自分がとりあえず輪廻転生を信じていないことをも喜ぶ。だって自分がこの次は牡蠣になるかもしれないなんて、考えたくないもの。 ──村上春樹(『村上春樹 雑文集』「自己とは何か(あるいはおいし…
「こうあるべき」と思っていた枠から離れてみることも必要なのかもしれません。 ──(「ログミー」より) 記事内でも触れられてますが、去年は騒がれましたね、山本耕史さんと堀北真希さんの交際ゼロ日結婚。報道された当初あんなに騒がれたのは、やっぱり交…
それを気付かせることができるのが写真ではないだろうかと思う。もちろん見たことのない絶景や行くことのできない場所、状況、表情なんかを写すという役割もあるんだけど、それとは別に、他人の視点、自分にはない視点で見たものをオリジナルに近い形で再現…
でも、何を選んで決めるかは自分であり、お金はあくまでもそのツールなんです。大事なお金を使うなら、自分の心を満たすものに目を向けてほしいですね ──安田まゆみ(『PRESIDENT WOMAN 2016年01月号』特集「女の一生お金のバイブル」より) お金って本当に…
健康、能力、美貌、人生経験、それらが与えてくれる恩恵はもちろん素晴らしいものだが、僕は何より「それらについていちいち思い悩まずに済む状態」に価値を感じる。 ──三秋 縋(Twitterより) 悩むのは持たざるものだから。 そう思うと切なくなるけれど、自…