人間は矛盾してるものッス
「皐月っちは、案外、リーダーに向いてるかもしれないッスね」
「ありがとう。僕もそう思ってたところだよ！」
「とりわけ目立った才能がない分、謙虚なんッスよ。パッとみそうは見えないけど」
「やっぱり傷ついた！」
「皐月っちはチョーシのるタイプッスから、それくらいがいいッスよ」
「謙虚なのにチョーシのりなの？ それおかしくない？」
「人間は矛盾してるものッス」
「そんなものかー」
──（『運命に愛されてごめんなさい。』より）
主人公・皐月純と神九ミミの会話。
ドタバタ少年誌系コメディなのですが、なんかふとこのミミの言葉が目につきました。
モブキャラみたいに特徴のない主人公が生徒会長になることになって、どうなることかと思ったら、案外うまくいってるね、という会話の流れです。
人間の性格って、一筋縄ではいかなくて、複雑怪奇で、すべて読み解くのは不可能なシロモノ。
ある時は悪人でも、ある時は善人だったりする。
そんな矛盾した生き物だからこそ、面白いんです。
自分のダメな部分を見て、落ち込むことが多いんですけど、ダメなところばかりじゃなくて、いいところもたくさんある。極端に偏った性格してる人なんてほとんどいない。そう思って、自分のダメな部分も楽しんだらいいじゃない。
