覚悟を決めな。これがあんたの選んだ道さ。
剣でもなく、金でもなく、言葉なんて曖昧なものを武器にしたんだ。気持ちまで曖昧になったら、生きている意味なんてないよ
──カズラ(『レトリカ・クロニクル 嘘つき話術士と狐の師匠』より)
狼の部族の族長とともに部族の村に来た主人公シンと師匠のカズラ。熊の部族との戦いを目前にして、「どうしたいのか」という問いに曖昧な返事しかできないシンにカズラが告げた言葉。
現代の武器は大体曖昧なものが多い。知力とか人望とか。あと、もちろん、言葉ね。
金を武器にする人はいるかな。剣(物理的な攻撃手段)を武器にしてる人は、少なくとも日本では基本的にはいない。
だから、私たちも気持ちが曖昧なままだと、全部が曖昧になってしまう。
ちゃんと地面に足をつけて、しっかりと歩かないとね。
ファンタジックな小説だって、学べることは多い。
レトリカ・クロニクル 嘘つき話術士と狐の師匠 (メディアワークス文庫)
- 作者: 森日向
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2015/02/25
- メディア: 文庫
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