ユーザーは、ただ「いい音楽」が聞きたいだけなのです。
たとえてみれば、会社はバンドのようなもの。歌のうまい人、ギターのうまい人、ピアノのうまい人……。いろんなパートを受け持つ「腕利き」が集まって、いい音楽を奏でるために力を合わせる。そして、いい演奏ができればメンバーも楽しい。リスナー(ユーザー)も喜んでくれる。全員がハッピーになれるのです。
──森川亮(「ダイヤモンド・オンライン」より)
誰かと勝負をするのではなく、ユーザーに最高のものを届けること。それこそが本質。
それなのに、どうにもビジネスの世界に入ると、競合他者がいたり、営業成績でトップ争いをしたり、昇進速度の違いに一喜一憂したり、目の前にいる誰かよりも上に上にという思考にハマりがちな気がする。
稼ぐためには、ある程度は他人を蹴落とさざるを得ないところはあるんだろうけど、ユーザーからしたら、そんなことはどうでもよくて、いかに自分の欲しいものが手に入るかの方がよっぽど大事なんだよね。
A社とB社でコンペして泥沼の争いになったんだけど、相手を意識するあまり商品自体はどっちもよくない、とか、客からしたら最低すぎて目も当てられない。
誰かを意識してるんじゃあ、いい仕事はできない。いい仕事は、どうすれば最高の商品を届けられるのかを考えぬいた結果としてできあがるもの。
それは仕事だけじゃなくて、世間に発表する趣味のもろもろもきっと変わらない。