慢心は怪我の元。戦場では油断した奴から駄目になる。
かわいい嫁と気のいい部下たち、それに美味い飯と酒。
こんな日々がずっと続けばいい。面倒事は真っ平ごめんだ。
そんなことを考えていると、不意に古傷が痛んだ。
慢心は怪我の元。戦場では油断した奴から駄目になる。
ただ、それでも今はこの幸せをもう少し堪能していたかった。
──ベルトホルト(『異世界居酒屋「のぶ」』より)
元傭兵の中隊長殿の言葉。年の差婚の新婚さんで、常連になった店「のぶ」の料理は美味い。平和で安定した日々。でも、ずっとそれが続くわけはない。
戦場でなくて状況は日々刻々と変わり、まったく同じままになることはない。
だから、気を緩めすぎてはいけない。
でも、だからこそ、今この瞬間の喜びを噛み締めておかないと。
そんなことを考えさせられた言葉です。