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いちまんのいいことば

すてきなことばあつめました

神頼みというのは、叶えるべき願いを知るためにあるんですよ

小説

「あの、私だって、織姫や彦星が願いを叶えてくれるとは思っていませんよ」ペンを持って中空に目をやったまま、彼女はいった。「でも、自分が何を求めているかについて考えるにはよい機会です。どんなに幸運であろうと、自分がほっしているものを理解していない人は、いつまで経ってもそれを手に入れられないんです。神頼みというのは、叶えるべき願いを知るためにあるんですよ」

 

──荻上千草(『君が電話をかけていた場所』より)

 

高校入学前に怪我をして入院し、スタートから遅れを取った主人公の深町。数ヶ月遅れで入った教室で声をかけてきたのは、近くの席の荻上千草だった。

季節はちょうど七夕の頃。短冊に願いをかかないか、という提案。それを突っぱねた深町に言った千草の言葉。

 

願いを「叶えてもらう」よう神に頼むのではなくて、自分で願いを「叶える」ために神に宣言する。そんな神頼みの使い方にハッとなった。

人間、毎日忙しく過ごしていると、自分が本当にやりたいことをついつい見逃してしまう。見て見ぬふりをしてしまう。

そういえば私も、最近、「今この瞬間できること」でやりたいことは考えてるけど、ちょっと先の未来とか、だいぶ先の未来のやりたいことは考えるのを忘れていた。

目先のことも大事だけれど、たまにはもっと先のことも考えていかないとなぁ。

 

しばらくはこの本から。