成功の意味はひとつではない。

人生になにを求めるか、社会になにを求めるか、個人としてなにを求めるかで変わってくる。

──わたし（『月と六ペンス』より）

ストリックランド最後の地、タヒチに渡った「わたし」が現地の女に語った話。医師会で順当にエリートコースを進んでいたエイブラハムが偶然訪れたアレクサンドリアで、ここで生きることこそ自分の人生だと思い、エリートコースを棒に振ったというお話。

いい大学出て、いい会社に入って、結婚して、子供産んで、家を買って──そんな鉄板に幸せと言われるコース。それを選ぶことがこそが幸せだと思うような鉄板の選択肢があるけれど、それでもそれを選ばない人だっている。

成功も、幸福も、何があればそう思えるかは人それぞれ。結婚して子供産むことが幸せだってテンプレをお局様が説き伏せるから、働きたい女性が困るんだよ。結婚より働きたい人だっているんだよ。

あ、私は、結婚はともかく、子供より仕事と遊びです。今のところは（笑）

月と六ペンス (新潮文庫)