いちまんのいいことば

すてきなことばあつめました

同い年の集団の中にいるから、他人とのちょっとした違いに目が行く。

いつは背が高いとか、あの子はかわいいとか。あいつは頭がいいとか。あの子はイケてるとか……お互いを基準にして、差を探している。年齢は同じだから、年齢ではないところで、自分はあいつとどう違うのか、何が優れているのか、何が劣っているのかを探してしまう。どう違うのかを求めてしまう。
 そういう比較というやり方で、自分というものを見つけているのだ。
 でも、この方法では、結局、優劣を決めているのと同じだから、息苦しくなっていくだけのような気がする。

 

──梓川咲太(『青春ブタ野郎はおるすばん妹の夢を見ない』より)

 

学校って、相手と比較することを刷り込まれるよね。最近は、それがよくないっつって、運動会で順位つけなかったりもするみたいだけど。

頭の良さ、運動能力の高さ、体格。当たり前のようにみんな違っていて、だからこそ世界は回っている。

引用した言葉では、比較することで首を締めてるみたいな言い方してるけど、私はそれは違うと思ってる。自分自身を自覚するのは、結局相手がいないとできないんじゃないかなと思う。だって、自分一人しか居ない場所で、自分がどんな人間かなんて、気にする必要がそもそも無いじゃない。

たくさんの人がいて、だからこそ自分の立ち位置とか正確とかを知った上での行動が求められる。それはしんどいことでもあるけれど、だからこそ人間って面白いんじゃないかな、って思うんだ。