いちまんのいいことば

すてきなことばあつめました

ええか。安中はん。うちは、『見栄を張り』とか、『背伸びせい』とか言うてるんと、ちがう。

 言うたやろ。これからの女子は、それぞれがそれぞれの力で、世のため人のため、お国のために気張るんや。
 あんたには、童話を書くいう力が、あるんやろ。それやったら、その力でたくさんの人に尽くさなあかん。たくさんの人に喜びを与えな、あかん。そのためには、大きな舞台を目指さなあかんやないの

 

──(『広岡浅子 気高き生涯』より)

 

のちの村岡花子赤毛のアンの翻訳者)に向けて檄を飛ばす浅子。

 

その力があるのに、謙虚に小さな夢で満足している人、いますよねー。

 

……

 

──あー、耳が痛い……。

 

謙虚と、遠慮って紙一重。あんまり図々しく自慢されるのは鬱陶しいけれど、明らかに実力があるのに、謙遜されるのもなんだか腹立たしい。

だから、上を見れば能力のある人なんてキリがないから、自分の力をどの程度自慢に思っていいのか、って難しい。まぁ、結局は自分自身の納得行くように捉えるしかないんだけどさ。

 

私は今、IT業界で、プログラマ、SEとして働いているけれど、1年前までは、一生この仕事するつもりなんてサラサラなかった。そんで、もったいないってメッチャ言われてて戸惑ってた。

去年の秋に、プロジェクトが変わって、なんかやったるぞー、みたいな気分に変わった。たぶん、環境がものすごくフィットしたんだろうな。

自分が人よりもこの業界の特色にマッチした性格と能力の持ち主だってことをようやく自分でも認められるようになってきた。

あんまり自慢気にそれを語りたくはないんだけど、力を発揮できる場所は今いる場所な気がするから、精一杯頑張るっきゃないよね。

 

広岡浅子 気高き生涯 (PHP文庫)

広岡浅子 気高き生涯 (PHP文庫)