いちまんのいいことば

すてきなことばあつめました

「男のオモチャ」に甘んじて平然としている女もまた敵なのだ。

浅子はきっと、「男のオモチャ」になるのと引き換えにきらびやかな装飾品で身を包んで悦に入っている富裕層の婦人たちに、我慢ならなかったのだろう。
 「女の自立」を妨げているのは男ばかりではない。こうした「男のオモチャ」に甘んじて平然としている女もまた敵なのだ。──と。

 

──(『広岡浅子 気高き生涯』あとがきより)

 

このご時世、いまだに専業主婦志望の女性が多くいるらしいですね。いや、まぁ、安月給で馬車馬のように働かされるよりは楽そうっていう、夢見がちな妄想をしてしまうのは、しゃーない気もするんだけど。そこでは、専業主婦のしんどさまでは頭が回らないんだろうし(夢見てるから)

いまどきでも本当の富裕層へ玉の輿に乗れば、優雅な専業主婦生活ができるのかもしれない。けれど、それこそ、浅子が忌み嫌った男のオモチャ、男に媚び売る女性ってことになるんだろうな。最近の富裕層は、そんな他人任せな女性を好きにならない気もするが。閑話休題

 

自分自身を持って、自立して生きるってしんどい。だから専業主婦に逃げたい気持ちも非常にわかる。でも、それって結局「逃げ」だから、逃げた先だってやっぱりしんどい。せっかくの人生、女とか男とか関係なく、前向きに進んでいこうよ。それがきっと、自立への第一歩だと思うのです。

 

広岡浅子 気高き生涯 (PHP文庫)

広岡浅子 気高き生涯 (PHP文庫)