猫がマナーを守らなくてよいということにはなりません。
猫が家を乗っ取ってくれていっしょに暮らしてくれるなんて、人間はなんて運がいいんでしょう。猫がどんなに人間のためになっているか、猫ならみんな知っています。でもそうだからといって、猫がマナーを守らなくてよいということにはなりません。このことはちゃんとわきまえてほしいわ。
──ポールギャリコ(『猫語の教科書』「猫にとっての正しいマナー」より)
与えている側だからといって傲慢になってはいけない。そもそも与えているって考え方すら傲慢だ。
第三者の目から見ても明らかにお世話をしてやっている、役に立っている側だからといって、それで立派な訳じゃない。その状況では自分が役に立ったかもしれないけれど、状況が変われば、相手の世話になることだってあるだろう。そうなってから、自分が尊大だったために、相手の協力が得られなくて涙を見るなんて馬鹿らしい。
それに、どんな人を相手にしていたって、マナーは大事だ。相手がどんなにマナー違反なやつだからって、こっちまで同じ土俵に乗って、その人にだけマナー違反なことをすれば、自分の価値を下げかねない。
いつでも上品に生きていきたいものです。ついつい愚痴ったり裏で罵ったりしちゃうんだけどさ。
- 作者: ポールギャリコ,スザンヌサース,Paul Gallico,灰島かり
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1998/12
- メディア: 文庫
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