共同体感覚についてアドラーは、好んでこのような表現を使いました。われわれに必要なのは、「他者の目で見て、他者の耳で聞き、他者の心で感じること」だと。
あなたはいま、自分の目で見て、自分の耳で聞き、自分の心で感じようとしている。だから子どもたちの関心事について「下劣」だの「醜悪」だのという言葉が出てくる。
──哲人(『幸せになる勇気』より)
相手の立場で物事を考えましょう。相手の嫌がることはしないでおきましょう。とかとか、よく言われる話ですよね。たぶん、それなりの数の人が当たり前だろ、と思うかもしれない。
でも、果たして本当に実践できているのだろうか。
自分にとって最大限に大切な人相手だったらできるのかもしれない。家族とか恋人とかね。でも、初めて会った相手、あまり仲良くない相手だとどうだろう。自分都合を押しつける方を優先していないだろうか。
すべての人に対して相手の立場で物事を考えるのは難しい。どうやっても好き嫌いは出てくるし、全員に平等につきあうには人生は短すぎる。
それでも、せめて今目の前で話をしている相手、それくらいは頭の片隅で相手の考えを感じようと頑張りながら会話を交わすことが、円滑な人間関係に繋がるんじゃないかな。
大好きなアドラー本の続編だから見た瞬間に買ってしまった。
しばらくこいつで続きます。