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いちまんのいいことば

すてきなことばあつめました

千紗には大人になったという実感が未だにない。

仕事もしているし、選挙にも行く。お酒も飲めるし、喫煙だって合法だ。それでも、昔思い描いていた姿よりも、今の自分はだいぶ幼いと感じてしまう。大人というよりは、子どもが必死に大人のフリをしているといった方が近い。

 

──三春千紗(『チョコレート・コンフュージョン』より)

 

小学生の頃に思い描いていた今の私は、もっと大人だったように思う。いや、むしろ遠いかなたのこと過ぎて、全然想像もしていなかったかな。今、40代の自分が想像つかないのと同じで。

ただ、自分の中にあるイメージとしてのアラサーと、今の自分は大きく違うと感じている。

まぁ、20歳も過ぎてお酒も飲めるし、自分で稼いだお金で一人暮らしもできている。それでも、どこか「大人」と呼ぶには足りてないような気分になる。

心の中の大人のイメージに幻想をいだき過ぎなのか、それとも今の自分がよっぽどダメダメなのか。外面はともかく、内面の本当のところは自分しかわからないけれど、標準的な状態がどんなもんかわからないから、自分でも判断はつかない。

でも、こうやって物語の中で登場するってことは、みんな想像していた今の年齢の自分と、実際の自分は違ってるって思ってるのかな。

だとしたら、みんな歳を重ねたら勝手に大人になるっていう思い込みの中生きてるんだから、お互い様でまだまだ子供っぽい部分も見せていったらいいのかもしれない。