あなたが誰であろうと、あなたは断じて【なにか特別な人間】では、ありません
その人間が「特別かどうか」を決めることができるのは、本人じゃないからです。決めるのは「社会」でもありません。(中略)
それを決めることができるのは、その人がそのときそのときで面とむかっている「相手」なんです。
──二村ヒトシ(『すべてはモテるためである』より)
誰にとっても特別な人。そんな人は存在しない。
自国の国王は特別かもしれんけど、他の国の人から見たら全然特別じゃない。神様だって、その宗派の人間以外にはただの想像の産物でしかない。
褒められたり、必要とされたりすると、ついつい自分って特別な人間?って誤解しちゃうんだけど(え、私だけ?)、その瞬間、相手にとって特別になっただけで、永続的かどうかはわからんし、他の人にとっちゃ全然特別じゃないんだよね。
誰かの特別になりたければ、その人が特別だと思えるような人にならなきゃいけない。それが著者が言うところの「相手の土俵に乗る」ってことになるのかな。しかも、ずっと特別だと思ってもらうには、それを続けなくちゃいけない。
それがしんどい相手だと、恋愛も友情関係も長続きしない。
何にも努力せずにいい関係が続くなんて幻想みたいなもんだと思うけど、努力のしすぎも疲れてしまう。その辺りのバランスが取れる相手が、それこそ「特別」なのかもしれない。