言葉を正確にやりとりするだけでなく、感情表現をうまく取り入れる方が、対話をスムースに運ぶことができる
また、対話内容が不明確な場合でも、感情表現からその対話の不明確な部分を容易に推定できることもあろう。「嫌い」と言われても、その時の言葉の調子や表情によって、本当に相手が嫌いと思っているかどうかは判断が大きく変わる。
──石黒浩(『どうすれば「人」を創れるか: アンドロイドになった私』より)
ちょっとしたニュアンスの違いによる勘違いが、あとになって響いてくるってことが結構あるから、言葉には気を使っている(つもり)で、どちらかというと、内容の正確性にとらわれがちなところがあるんだけど(職業病)、ま、なんにせよ無表情で言われるのと、笑顔で言われるのとでは、受け取る側の印象はずいぶん違うよね。
同じ「納得」でも、相手が怒っているように見えたからとりあえずの「納得」と、明るく冷静にさとされた「納得」じゃ、その後の心象が全然違ってくる。
引用にもあるように、「嫌い」ってワードは一番わかりやすい。嫌よ嫌よも好きのうちの「嫌い」もあれば、本気の「嫌い」もある。その判別をつけるのは、その嫌いを言った時の表情だったり、声の調子だったりする。
まぁ、そのへんの判別って難しいよね。機嫌悪いのかと思ったら、疲れて眠いだけだったっていうビビリ損なことがよくあって、もう(笑)
言葉以外の感情の部分って、コントロールするのは難しいけれど、なるべく自分が伝わって欲しい方向に寄せるってのはがんばらんといかんですな。
どうすれば「人」を創れるか: アンドロイドになった私 (新潮文庫)
- 作者: 石黒浩
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2014/10/28
- メディア: 文庫
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