人間関係
──私たち、まだ十六歳の子供なんだよ。無力で愚かに決まってんじゃん。 片柳は彼女の脳のことを知らない。だが、たぶん片柳なら、たとえ何の救いにならないことがわかっていても、最期の時までそばに居続けるのだろう。 ──内村透(『七月のテロメアが尽きる…
だから、自分が言いたいことを我慢するのも、ほどほどに。 これまであれこれ気にしすぎだった人はむしろ、思ったことをどんどん口に出すようにしてみてください。 それで相手が不快に思うことも、相手を傷つけてしまうことも、あるかもしれませんが、そのと…
目的を果たすまでは、諦めることなく、執念をもって「くどくど」いきましょう。しかし終わってしまってからは「さばさば」しましょう。また同じことがあれば、終わるまで「くどくど」やればいいからです。 「良いくどい人」をめざし、「悪いくどい人」になら…
また、対話内容が不明確な場合でも、感情表現からその対話の不明確な部分を容易に推定できることもあろう。「嫌い」と言われても、その時の言葉の調子や表情によって、本当に相手が嫌いと思っているかどうかは判断が大きく変わる。 ──石黒浩(『どうすれば「…
ゆえに、社会的である必要がある。人間やそして多くの動物が社会を形成するのは、この自己を正確に認識しようとするがゆえなのかもしれない。 ──石黒浩(『どうすれば「人」を創れるか: アンドロイドになった私』より) 鏡の中に映る自分は、他人から見られ…
家族になってもやっぱりもとは他人ですから、いろいろと面倒なことがあるものです。いまはかみさんと暮らしているのがいいことだと思っていますが、結婚する前は、家族なんていなくて天涯孤独だったらどんなにいいだろうって思っていたこともありました。 ──…
何よりも自分を下にする事を止めないといけません。自分が勝手に下に居る限り、対等にはならないからです 自分に価値を与えなければなりません (中略) 勝手に自分を下にして、与えるだけでは、一生対等な関係にはなれません 理想に届きません ──✩←ヒトデ (…
ただ「相手の身になって考える」ということなら、ありえます。 「私には、あの人の心の中はわからないけれど、もし私があの人の立場だったら、私はどう感じ、なにを考え、どう行動するだろう?」と考える、ということです。 どうしたって他人である二人が「…
その人間が「特別かどうか」を決めることができるのは、本人じゃないからです。決めるのは「社会」でもありません。(中略) それを決めることができるのは、その人がそのときそのときで面とむかっている「相手」なんです。 ──二村ヒトシ(『すべてはモテる…
つまり相手が存在していることを、心から「いい」と受けとめることです。あなた自身の損得勘定とは関係なしに。 ──二村ヒトシ(『なぜあなたは「愛してくれない人」を好きになるのか』より) 恋愛にかかわらずなんだけど、無条件に相手を肯定するのって難し…
競市を長く運営していく間にはさまざまな苦労もあり、ビジネス的に良い時も悪い時もある。それを支えてきたのは長くその競市に参加している人たちであって、突然やって来て少し高く買い、すぐにいなくなるような人のために開催されているのではない。競りは…
とくに、それは口頭ではなく、文章にによるコミュニケーションだからということもあるのだが、何度かやりとりしてもどうしても解決しない案件について、僕がヘタな英語tで書いたものが最終的に決着を生むというようなこともあった。 ──和田一郎(『僕が四十…
何か、人と関わって物事を成そうとするのであれば、「いかに迷惑をかけないか」ということをずっと考えていても何もできない。「いかにして迷惑をかけるか」つまり、自分の都合である迷惑をどうやって相手に受け入れさせるかを考え、試行錯誤してうまくいけ…
現実には、人と人との関わりには序列が存在する。優先順位というのがある。親よりも、子が大事。他人よりも、友人が大事。見知らぬ人よりも、顔見知りが大事。他種族よりも、同族が大事。犬よりも、人が大事。基準はいろいろあるだろうが、序列なんて存在し…
接点がはじめからあったわけではない。川にさらわれて偶然、重なる石のようなものだ。 それならばいつかまた、『接点』とやらが見えてくるのかもしれない。 そしてそういうものは、お互いが忘れた頃にふとした拍子にやってくるものだろう。 ──黒田雪路(『ク…
「愛してる」なんて私たち日本人はふだん絶対、言わないよね。こっ恥ずかしくて。かの夏目漱石は「I LOVE YOU」を「月がきれいですね」と訳したとか。なるほどな~。 ──なかもりあきお(『世界から猫が消えたなら』解説より) ※注意。若干本のネタバレあり。
われわれにできることはひとつでしょう。全ての出会いとすべての対人関係において、ただひたすら「最良の別れ」に向けた不断の努力を傾ける。それだけです。 ──哲人(『幸せになる勇気』より) 別れの日はいつかやってくる。それは卒業のタイミングかもしれ…
ほんとうの愛を知ったとき、「わたし」だった人生の主語は、「わたしたち」に変わります。利己心でもなければ利他心でもない、まったくあたらしい指針の下に生きることになるのです。 ──哲人(『幸せになる勇気』より) 自分が喜ぶために、自分のプライドを…
自らの価値観を押しつけることなく、その人が「その人」であることを尊重する。なぜそんなことができるのかといえば、その人のことを無条件で受け入れ、信じているからです。すなわち、信頼しているからなのです。 ──哲人(『幸せになる勇気』より) 信頼し…
孤立した人間は、身の安全が脅かされるにとどまらず、心の安全までも脅かされてしまう。ひとりでは生きていけないことを本能的に熟知しているのですから。ゆえにわれわれはいつも、他者との強固な「つながり」を希求し続けている。 ──哲人(『幸せになる勇気…
あなたは未熟な人間を、「尊敬」することができますか? あるいは暴力的に威嚇してくる相手から、「尊敬」されていることを実感できますか? 怒りや暴力を伴うコミュニケーションには、尊敬が存在しない。それどころか軽蔑を招く。叱責が本質的な改善につな…
あなたはいま、自分の目で見て、自分の耳で聞き、自分の心で感じようとしている。だから子どもたちの関心事について「下劣」だの「醜悪」だのという言葉が出てくる。 ──哲人(『幸せになる勇気』より) 相手の立場で物事を考えましょう。相手の嫌がることは…
特定の誰かを愛することと、八方美人は両立しない。 基本的には同心円の環を想像すればいいと思う。中心の円にいくほど大事な人たち、外側の円にいくほど遠い関係の人たちという風に。 なんとなく交友関係にある人たちをそこにマッピングさせていくイメージ…
よく言われることだけど、自分の接し方とか、相手に対する評価軸を変えてみる。 相手の価値観を自分に吸収してみたりする。 お互いの価値観がケンカをしているのならば、自分のなかにそれを取り入れて折衷させてみる必要がある。 投げかける視線や言葉をちょ…
人はみな自己中であることを大前提として、自己中を乗り越えようとする先に本当の恋愛関係があるのだ。 ──桐谷ヨウ(『仕事ができて、小金もある。でも、恋愛だけは土俵にすら上がれてないんだ、私は。』より) 「自分が自分らしく」と「相手が相手らしく」 …
実は男女ともに俗に言う"遊んでいる人"は一緒に楽しめる遊び仲間を求めている。手を挙げる人にはガンガン一緒になる機会を創っていく。 だけど、そこで躊躇したり、誘ってもムダだなって思う人には声をかけない。かけなくなっていく。 自分の立ち場で考えて…
迷惑をかけ合えるのが、友人なんじゃないのかな。ぼくは少し、嬉しいと思ったよ、そんな風に頼ってくれるのが ──瀬ケ崎渉(『いでおろーぐ! (3)』より) 愚痴をまくし立てたことを詫びる主人公に対しての一言。 迷惑かけるのって勇気がいるよね。私、全然相…
コミュニケーション活性化の第一歩はお互いの共通項を見つけること。リーダーは、チーム全体の目標を提示し、ともに頑張るといった風土をつくっていく必要があるだろう。 ──前川孝雄(「プレジデント・オンライン」より) 同じフロア、同じ部署。でも、仕事…
人が集まり仕事をしている以上、このような「仕事上の力学」は付いて回るものの、だからといってそれらの関係に、人間的価値における優劣の差が存在するわけではありません。 根本的に、人と人は対等な関係であるわけです。対等な相手に対して「使う」って。…
人の心にある愛の謎はけっして解くことはできないけれど、それでも部分的にはわかることもあります。男も女も、老いも若きも、善人も悪人も、つまり人間全部に共通する特徴は、孤独ということ。そして猫とちがって、人は一人でそれに耐えられるだけの強さが…