いちまんのいいことば

すてきなことばあつめました

若いときには見えなかったものが見えてくるとか、わからなかったことがわかってくるとか、そういうのって嬉しいですよね。

歳を取っていいことってそんなにないと思うんだけど、若いときには見えなかったものが見えてくるとか、わからなかったことがわかってくるとか、そういうのって嬉しいですよね。一歩後ろに引けるようになって、前よりも全体像が明確に把握できるようになる。あるいは一歩前に出られるようになって、これまで気がつかなかった細部にはっと気づくことになる。それこそが年齢を重ねる喜びかもしれないですね。

 

──村上春樹(『村上春樹 雑文集』「余白のある音楽は聴き飽きない」より)

 

三十路を目の前にして、年齢のことを考える瞬間が増えたような気がする。とはいえ、三十路になったからって、何が急に変わるわけでもないし、私は歳を重ねることに恐怖を抱くこともないんだけどね。

二十代後半以降、女性に年齢を聞くのはどんどんタブーみたいな風潮があるけど、私は逆に聞いて欲しい。あと、聞きたい。年齢で推し量れるものってそんなにないけれど、積み重ねてきた年数だけは嘘をつかないから。

そして、積み重ねてきた年数に見合うだけの、視野の広さとか余裕を身に着けていきたいものです。

精進。

 

村上春樹 雑文集 (新潮文庫)

村上春樹 雑文集 (新潮文庫)