わかりもしない将来のことなど考えず、存在するはずもない運命のことなど考えず、ただひたすら、目の前のパートナーと「いま」をダンスするのです。
愛と結婚は、まさしくふたりで踊るダンスのようなものでしょう。どこへ行くのかなど考えることなく、互いの手を取り合い、今日という日の幸せを、いまという瞬間だけを直視して、くるくると踊り続ける。あなたたちが長いダンスを踊りきった軌跡のことを、人は「運命」と呼ぶでしょう。
──哲人(『幸せになる勇気』より)
もうこの文章がいいから、これ以上語ることないってぐらいなんだけど(笑)
この「あなたたちが長いダンスを踊りきった軌跡のことを、人は「運命」と呼ぶでしょう。」ってところが猛烈に好き。
運命の相手がいつかきっと現れる。この人は運命の人じゃない。運命って言葉、色んな場面で使うけど、恋愛で使うことが一番多いんじゃないかな。まぁ、そりゃ夢は見たいもんですよ。少女漫画みたいな恋愛がしたいって思うことだってありますよ。
でも、そんなドラマチックなことなんて早々起きるわけじゃない。起きたとしても自分の望み通りとは限らない。
がむしゃらに、ただ今を駆け抜けていって、ふと後ろを振り返った時に、あぁ、こうなる運命だったんだなぁと思い返す。夢見たい気持ちとは相反するけど、現実的にはそんなもん。だから良いんじゃないかなと思うんです。