実際に辞めて追い込まれてみなければ、出会うことができないものがあるということだ。
僕の場合、もし、食えるという確信ができるネタをつかむまで会社を辞めないでおこうと決めていたら、会社を辞めることはできなかったかもしれない。
(中略)
会社員でいながら独立できるネタを見つけ、最低のリスクでうまく独立できた人もいれば、先にそういう状況に追い込まれて、僕のようになんとか商売のネタを見つけた人も同様に多く存在することは、疑いようのない真実である。
──和田一郎(『僕が四十二歳で脱サラして、妻と始めた小さな起業の物語』より)
極限状態で発揮される力というのはすごいものである。平常時にもう一度出せと言われても、どうあがいても出せないような力が出てしまう。
個人的には誤差の範囲のリスク──最善の選択のつもりが別の選択肢のほうが後から振り返ったらベスト化だったみたいなやつ、って言ったら伝わるかな。それに対しては悩んだ上で諦めてえいやっ!って行動できる。だけど、失敗したらマジでヤバイって自分が思ってることに対しては、途端に臆病になって最低のリスクになる選択を探し始めた上に諦めることが多い。いや、その探すのがめんどくさくなって考えることをやめるって言った方が正しいかな。
だから、極限状態になるってのは、一歩踏み出すためには必要だってことは実感としてあるんだけど、それでも、それを人にはオススメしづらいよね。
独立じゃなくて転職だけど、私は始めに転職したいと思ってから、二年経ってようやく重い腰をあげて転職したからね。いや、大きな事件があったとかじゃなくて、単に徐々に転職しないメリットをするメリットが上回っていっただけなんだけど。
そんな感じで大きな選択をするには、それ相応の理由が必要だから、リスクを限りなく少なくすることも、とりあえずエイヤで始めてしまうのも、その人が得意な方を選べばいいんじゃないですかね。
僕が四十二歳で脱サラして、妻と始めた小さな起業の物語 (自分のビジネスを始めたい人に贈る二〇のエピソード)
- 作者: 和田一郎
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- 発売日: 2015/09/18
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順番に紹介してるから、GWとか関係なくお仕事ゴリゴリの記事が続きそうです(笑)