仕事から意味を奪うのは、驚くほど簡単なことなのだ。
あなたが管理職で、なんとしても部下のやる気をなくしたいのなら、部下が見ている目の前で、かれらの労力を粉砕すればいい。もうちょっとさりげなくやるなら、部下を無視したり、がんばっている様子に気づかないふりをするだけでいい。逆に、同僚や部下のやる気を高めたいなら、かれらに気を配り、がんばりや骨折りの成果に関心を払うことだ。
──ダン・アリエリー(『不合理だからうまくいく』より)
好きなだけ折り紙で鶴を折ってください。そんな依頼が舞い込んできたとき、出来上がった折り鶴を次々と解体されてしまえば、やる気はすぐに落ち込んで、全然枚数を折らないうちにギブアップになってしまう。
そんなシーンを想像するのは難しくないんじゃないかな。
それなのに、現実では無意識にもっとナチュラルに、部下の成果をスルーしていませんか?ということ。
仕事ってしんどいじゃない。しんどいけどやらざるをえないじゃない。いや、もちろん楽しい部分もないわけじゃないけど、しんどい部分は何してても絶対にあるじゃない。そんなしんどい思いした結果をスルーされたら、私だったら次にもう一度同じしんどさを味わいたくなくなってしまう。やる気がシュンッと消失してしまうだろう。
いや、上司も忙しいのはわかるんだけど、それでも、依頼したからにはその成果に一定量くらいは、目をかけて欲しいんですよ。ま、自分が上司立場になったら、完璧にできないんだろうけど(おい)
それでも、スルーが驚くほどやる気を失わせるってことは覚えておかないとね。
不合理だからうまくいく: 行動経済学で「人を動かす」 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
- 作者: ダン・アリエリー,櫻井祐子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2014/03/20
- メディア: 文庫
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