二度とは戻らない「メモリーズ」。
けど、かつてその時間を経験したという事実は、いまも未来も変わりません。ふとしたときに振り返れば、記憶はいつもそこにあります。そしてそれは、その時間を共有した者たち全員にとって、そうなのです。
同じ時間は戻らないけど、同じ時間を一緒に思い出すことはできる。
それって、少し寂しいかもしれませんが、素敵なことですよね?
遊びまわった子供時代。青春の一コマ。初々しい新人時代。
もう一度と願っても、それを繰り返すことは叶わない。どれもが記憶の中でだけ再現できるもの。
でも、誰かとそれを振り返れば、なんとなく自分一人で思い返すよりも、その記憶が鮮明に思い出されませんか。あのとき、ああした、こうした。あれが楽しかった。あれがしんどかった。自分が覚えていないことを相手が覚えていて、互いに思い出を保管しあって。
それに逃げてしまうのはよくないけれど、たまにはそんな思い出に浸るステキな時間を作るのも、悪くはないと思うのです。
紹介元の本まるまる、過去の物語を振り返る形式だったので、あとがきの言葉が身にしみました。
東京レイヴンズEX3 memories in nest (ファンタジア文庫)
- 作者: あざの耕平,すみ兵
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/富士見書房
- 発売日: 2015/09/19
- メディア: 文庫
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