いちまんのいいことば

すてきなことばあつめました

ふざけるなよ、氷室小路。漫画家は道具じゃない。我々は『人』を相手にした仕事をしているんだ。そこには生身の感情がつきものだ。感情を無視していい仕事は出来ない

氷室小路「いつの間にマンガ編集者を辞めてカウンセラーに転職したんだ? 我々は売り上げを競うビジネスマンだ。『感情』なんて目に見えないものではなく、『数字』という目に見えるものを追うべきなんだよ」
勅使河原「そんな考えでは破綻するぞ。目先のことだけを追いかけていれば、いつしか道を誤ることになる。どうしてそれが分からない? 数字ばかりに目を奪われるな」

 

──(『マンガの神様 (3)』より)

 

ビジネスには金がつきものだけれど、そればかりを追い求めたら足元をすくわれる。

仕事をするからには、タダ働きってのはありえなくて、労働に見合った対価をいただくしかない。極論、金にならない仕事は仕事じゃないって言ったって言いすぎじゃないと私は思っている。

でも、それで金だけの関係でドライに仕事しても、いい仕事ってできないんじゃないかな。

気持ちが沈んでどうしようもない時だってあるし、突然尻込みするようなこともある。プライベートが仕事どころじゃないような状態のときだってあるだろう。そんなときに、金金金だけで接したら、もう間違いなく敬遠されますよね(笑)

頼まれたら断れないをやり過ぎるとか、サービス残業とか、そんなのはしなくていいんだけど、相手からちょっといい目を見させてもらったら、次は自分が報酬抜きでちょっとしたGIVEを返す。そういう人情的な部分をなくしちゃいけないよね。

 

マンガの神様 (3) (電撃文庫)

マンガの神様 (3) (電撃文庫)